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ミラノの思い出1:世界最大のインテリア展示会、ミラノサローネ

早いものでもう1ヶ月が経ってしまいましたが、2019年4月8日から12日までミラノに行ってきました。この時期のミラノはミラノデザインウィークとして、ミラノの街中がデザインで活気づいています。

イタリアといえば、多くの魅力的な家具デザインの産地です。

家具以外のテキスタイルやファッションでもイタリアンデザインが大好きです。それともちろん食べ物に、カフェにジェラート!誘惑の多い都市です。。笑

ところで、インテリアの展示会って何?と時々聞かれます。

展示会によって、その歴史や特徴は違うと思いますが、ミラノサローネは元々はミラノ周辺の家具メーカーの新作発表の場としてスタートしました。そこにミラノ市の後押しも加わり、今や世界中から40万人を集める程。イベントが盛り上がることで集客も増え、街の活性化にもつながる。

街中にデザインウィークの看板が見え、地下鉄の中でもデザインウィークの告知、展示会入場券とセットで売られる地下鉄の切符。街中がデザインウィークでひとつになっている感じが伝わってきます。

実際驚くのは、ミラノに住んでいる方にミラノサローネの話をすると、ご存知の方が多いということ!日本だったら普通の方にインテリア展示会の名前を出しても知られていないことがほとんどです。ミラノサローネが、今やインテリアの展示会としての枠を超えて、デザインの一大イベントになっているのも納得です。

ミラノデザインウィーク自体は、展示会場で行われる家具新作発表会フィエラ、と街中で行われる展示フォーリに分かれます。前者は主にインテリアのプロ向け新作発表会、後者はインテリア以外のメーカーも参加してそれぞれのブランドからの発信です。

どちらもとにかく見所満載!駆け抜けた数日間でした。笑

前置きが少し長くなりましたが、今年のミラノの思い出は、展示会場編、街中の展示編、そして番外編の3回に分けて書きたいと思います。

私が感じたミラノでの感動が少しでも伝われば幸いです!

さて、第一回目は、ミラノサローネのメイン会場、フィエラの様子です。

先程も書いた通り、ここは家具メーカーの新作発表の場です。イタリア発の最先端かつ一流のデザインを見るために、世界中からデザイナー、バイヤー、ジャーナリスト等々の方が来ます。その数世界188カ国から37万人以上!広い会場ですが、とにかく、見渡す限りの人です。

入り口のセキュリティチェックで入るまでに30分くらいかかってしまったり。。

会場マップ。中央を端から端まで歩くだけでも20分くらいかかります。

会場内は見渡す限り、各ブランドのブース。

こんなに広い会場内で知っている方にバッタリ会うと、運命を感じてしまいます。笑

私個人のここへ来る目的は、やはり新しい製品とサプライヤー情報を得ることです。

とは言え、今は様々な情報源をリサーチすれば展示会場に来なくてもそう言った情報を取ることは可能です。ただ、それでもここに来ることに理由があるのが、やはり実際にアイテムを見て、触れて、感じることが大切だと思うからです。特に私の場合は、自分がロンドンをベースにしていることもあり、ここで知り合うサプライヤーのアイテムを実際に使うことは多々あります。そうするとやはり一度はきちんと見て使える情報にしておきたいと思うのです。

たくさんの素敵なアイテムやディスプレイがありましたが、私が個人的に面白いなぁと思ったものをご紹介したいと思います。

この展示会では、隔年で照明とキッチンが展示されますが、今年は照明(ユーロルーチェ)の年。

イタリアらしくガラスの素敵な照明もたくさんありました。

ガラスのシャンデリア。空間を彩るアートです。

ブース全体に広がるペンダントライト。光に包まれる不思議な感じがします。

照明というより、光を操ったアートです。

ガラスのシャンデリア。吹抜けや天井高の空間にあったら迫力大ですね。

壁面を彩るあかりは、落ち着いた雰囲気が出ていいですね。

花が舞っているようです。

ユニークなデザインに、思わず目を奪われました。

照明の存在はとても大きいと思います。

特にヨーロッパの空間は天井が高い場合が多く、広く空いたスペースは照明のための舞台に思えます。

そんなところに素敵なシャンデリアやペンダントが輝いていると、照明というよりアートです。

壁面の照明も多いですが、これも壁面を彩るオブジェのような存在ですね。

この照明だけで1つの展示会になってもいいくらいです。

家具もまた見所がたくさんです!

こういう爽やかな色使いはいいですね。

落ち着いた色使いですが、コーヒーテーブルがいろんな種類の石が木のフレームにおさまっていて素敵です。

背の高いアームチェア。

存在感はありますが、頭まですっぽり支えられて、周囲の音も少し遮られるので落ち着きます。

奥行き広めに見えるソファの正体は、背もたれが動かせて両面からも使える!

パーティーの時に便利そうですね。

一見マットレスが浮いているに見えますが、アクリルの足で支えられています。

幅の広いアポストリーのヘッドボード。布が貼られていると柔らかさが出ていいですね。存在感のあるヘッドボードです。

ファブリックがクローゼットの扉代わりです。

壁面一面が収納でも、ファブリックで柔らかい雰囲気が作り出せていいですね。全てを開けて一度に見られるのも便利です。

ちらっと隠しているキャビネット。ドアがいろんな素材の組み合わせでできていて、面白いですね。

このキャビネットも木目の向きを変えて、貼り合わせてあります。コントラストの強い木目に斜めのラインで、大胆な雰囲気の扉です。

気になってしまったのが、ダイニングテーブルの脚。

脚にもいろんな形があって、天板を支えるオブジェのようです。

天板も木目の合わせ方でユニークな表情を作り出しています。面積が大きいとよりインパクトがありますね。

変なアングルの写真で、見るときに首を傾げてしまうかもしれませんね。

イタリアらしく大胆な石の天板も。重そう。。

このようにとにかく、照明と家具がたくさんの展示会場です。

メゾンエオブジェというパリの展示会に比べると、コーディネートよりアイテムが中心になっている気もしますが、家具の新作発表会としてスタートとした展示会なので納得です。

今回は丸2日間、この会場を歩き続けましたが、それでもまだ見切れていないところがたくさん。。。

今年はこの会場での数時間を長年この展示会を見続けている方々とご一緒できたこともあり、とても学びの多い時間になりました。それぞれのブランドに歴史があり、特徴があります。何度見ても、学ぶことの多い世界最大級のインテリアの展示会です。

今回は充実のミラノ滞在だったので、3回にわけて書いています。雰囲気を感じて頂けたら嬉しいです。

ミラノの思い出2:街中の展示(フォーリ)の様子はこちら

ミラノの思い出3:北イタリア、レザーと世界遺産建築をめぐる1日旅 はこちら

こんにちは!齊藤洋子です。

ロンドン在住のインテリアデザイナーです。

仕事、旅の思い出、海外生活の様子を綴っています。

趣味:

街歩き、お屋敷巡り、歴史探索、インテリア、アート、アンティーク、工芸品を見ること。 

座右の銘:

一期一会、温故知新、七転び八起き

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